影牢とは
影牢とは
舞台は、人間と「刻人(ときびと)」と呼ばれる種族が共存する国。
血が青いためその肌も青いことを除いては、容姿は人間と変わらない。
だが、刻人は寿命で死ぬことがない種族だった。
そのため、人間よりもはるかに高い文明を持ち、人々を支配していた。
そんな国の外れ、鬱蒼とした森の中に小さな館があった。
今、その館には、人間を倒すという使命を受けた一人の少女がいる。
彼女自身も人間であるのだが、育ての親による教育で
「人間は、存在そのものが悪である」と考えていた。
(育ての親は刻人。つまり、刻人に育てられた人間ということ)
人間を倒すために教わった手段はトラップのみだったが、
彼女にはうまくやる自信があった・・・
一部のコアなファンに受けている、トラップゲーム第二弾。
今回の主人公は、純真無垢な一人の女の子。
こう書くと聞こえはいいかもしれない。しかしその実体は、
育ての親より人を倒す手段を教え込まれた殺戮マシンなのだ!
プレイヤーは殺戮マシンこと彼女になって、
館に訪れる数々の人間を葬り去ることになる。
さて、このシリーズの代名詞といえばトラップだが、
前作から今作に移行するにあたり、大幅な進化を遂げている。
開発できるトラップの増量もさることながら(約2倍増)、
新たなシステムが追加された。それが「トラップコンボ」!
なんと、複数のトラップを次々に繋げていくという、
新たな試みがなされているのだ!
おかげで残虐さは5割増、爽快感も5割増、
引き要素は9割増というシステムに仕上がっている。
さらに、新たな試みはコンボだけではない。
それが今回からの新要素、「仕掛け」!
部屋ごとに固定された仕掛けがあり、
それをトラップと組み合わせることができるのだ。
(壁ヤリやギロチン、吊り天井なんてものまである!)
これらを駆使して、更なるダークフォースを身に付けるのだ!
トラップコンボや仕掛けなど、パズル要素が組み込まれているので、
人によっては慣れるまでが辛いかもしれない。
だが、このゲームの面白さはその辛さの先にある。
すぐに諦めるより、できるだけ長く遊んでもらいたい。
ただし、持病持ち、気の弱い人のプレイは絶対ダメです!
パッケージも見ちゃダメです!気が触れるかもしれません!
人を悪の対象として狩り続ける少女。
その裏で着々と進められる、刻人の計画。
果たして、彼らの目的とは一体何なのか?
そして、人を狩る少女の運命は・・・
とりあえずレビュー:各10点満点
ストーリー:8
前作とはベクトルが違う、暗く重い話。
選択肢によってシナリオが変わるのはいいのだが、
救われる話が一つもないのは辛い。
手放しで「良かった」と思えるものがほしかった。
テーマに沿っていると考えれば納得できるが、
やはりキくものはある。トラウマになるかも・・・
サウンド:10
重く悲壮感漂う音楽が雰囲気を盛り上げる。
SEやボイスも大幅増で、逆に引いてしまうほど。
文句の付け所は見当たらない。
グラフィック:8
リアルな表情が、倒した時の罪悪感に拍車をかける。
主人公の顔が微妙なのは愛嬌か。
SEと共に大幅パワーアップしたトラップは、
やりすぎといえるくらいの進化を遂げた。
マジで引きます。本気で怖いです。
操作性:7
前作の操作性をそのまま持ってきた感じ。
大きな不具合は見当たらないが、
平行移動がカニ歩きはいただけなかった。
悪くはないのだが、何とも見苦しい。
システム:7
モンスターがなくなってしまったのは大きいが、
トラップコンボが熱いのでプラマイゼロか。
仕掛けは面白いが、慣れるまでの道のりが長い。
その分、使いこなせるようになった時の喜びも大きいが。
セーブ・ロード時間、メモリーカード使用ブロック数が
大幅短縮、減少したのは○。これはかなり大きい。
総合:9
さらに暗さを増したシナリオ、凶悪なトラップ、
残虐な仕掛け、そしてトラップコンボ。
さらに人を選ぶゲームになったが、おもしろさが
格段にアップしたのも事実。よって、この点数。
パズルゲームを残虐かつ非道にした感じ。
頭を使うのが好きな人にお勧め。